撮影:三瓶康友

──グラビア撮影には慣れましたか?

平岡:実はまだまだ苦手意識があって(苦笑)。ライブなどでの動きや表情に関してはちょっとずつ掴めてきているんですけど、写真1枚の中で目や表情だけで表現するとなると、どうしたらいいのかわからなくなることが多いです。

──でも、今回の撮影はすごく楽しそうに見えましたよ。

平岡:今日はこんなにも自分だけを撮ってもらえたことがうれしくて。なので、今日経験したことや学んだことを、この先の活動につなげていけたらと思っています。

──ちょうど先日、『4回目のひな誕祭』を終えたばかりですが、ライブの中で見つけられた楽しさはありますか?

平岡:これまではステージに上がっても「ちゃんとできるかな?」という不安と戦っていたんですけど、今回はステージに上がった瞬間から以前より「絶対に楽しもう!」って思いが出てきて。なので、以前よりライブの醍醐味を感じられるようになったかなと思いました。

──それこそ1年前は四期生オーディションに応募したタイミング。そこから1年経って自分も同じグループの一員になり、野球場でライブをしているというのはなかなか想像できない未来ですよね。

平岡:そのオーディション期間も、ひとつの審査を通過するごとに「信じられない!」という感覚でしたし、合格してからもずっと信じられないことの連続で。自分が雑誌に載っていたりテレビに出ていたり、大好きな先輩方と一緒に何万人ものおひさまの前に立ったりと夢みたいなことがずっと続いて、「これがアイドルというものなのか!」と実感しているところです。

──この半年間で「自分って意外なこういう面があるんだ」という新たな発見はできましたか?

平岡:新たに抱いた感情としては、四期生のみんなを守りたいと思うようになったこと。やっぱり最年長というのもあって、みんなが楽しく幸せにアイドル活動ができるようにサポートしたいとか、自分のことよりもみんなのことが気になるなっていう感情に、初めて出会いました。

──きっと、同じ環境でいろんなことを乗り越えてきたからこそ、より感じるのかもしれませんね。では、四期生から平岡さんはどんな人だと言われることが多いですか?

平岡:私、大人数でいるときは周りを俯瞰して見る癖があって。それは今も続いているのかなと思うんですけど、最近はすごい子供に戻ることもあるみたいで、メンバーからも「突拍子もなく変なことするよね?」とよく言われるんです(笑)。特に四期生は最年少の渡辺莉奈が異様な落ち着きを放っているので、急にちょっかいを出したりしても「どうしたの?」と落ち着いて対応してくれたりなだめられたりします(笑)。

──ここからは新曲「シーラカンス」の話題を。すごく素敵な曲ですね。

平岡:曲調やメロディはもちろん素敵なんですけど、私は歌詞がすごく印象的で。秋元(康)先生が書かれる歌詞って、好きだけど自分からは思いを伝えられないもどかしさが描かれた歌詞が多いかなと思うんですけど、「シーラカンス」は向こうからのアプローチがふんわりとあって、それで気持ちに気づくという感じがすごく新鮮だなと思いました。後ろから傘を差し出してもらってキュンとする感じが、晴れのイメージが強い日向坂46とちょっと相反する雰囲気で、そこがまたいいなと思うんです。

──MVの中で印象に残った場面はありますか?

平岡:「ブルーベリー&ラズベリー」は飛んで跳ねてという印象が強かったですが、今回はサビの入りから“静”のダンスというか、グッと力を込めるような振りがあって。そこがすごく新鮮で、また別の雰囲気を皆さんにお届けできたらいいなと思います。

──ここから平岡さんがグループ活動、プライベート含めて挑戦してみたいことはありますか?

平岡:本を読むことが好きなので、いずれ好きな作家さんの帯を書いたり、ちょっとしたエッセイを書いたりしてみたくて。

──文章を書くことが好きなんですね。

平岡:そうなんです。今、四期生はリレーブログを書かせていただいているんですけど、そこでも海月節を毎回炸裂させていて(笑)。12日に1度回ってくるんですけど、ひとつ書いたその日から「次は何を書こうかな?」ってずっと考えています。

インタビュー/西廣智一