撮影:三瓶康友

──今回のソログラビア撮影、経験してみていかがでしたか?

山下:この撮影が決まってから「ここで何かを開花させたい」という目標があったので、自分にとってターニングポイントとなるようにという思いで臨みました。いろんな雑誌やその撮影風景の動画を観て勉強してきたんですけど、今日は緊張が顔に出ちゃいまして(苦笑)。もともと感情がすぐ顔に出ちゃうタイプなので、表情作りにすごく苦戦しました。

──こういうグラビア撮影は好きですか?

山下:この半年間でいろいろな活動をしてきましたが、その中でもこういう撮影が私の中ですごく大好きな活動のひとつで。先輩方もいろんな雑誌に出られて大活躍していますが、そういう憧れの存在に少しでも近づけるように頑張りたいと思っています。

──1年前の今頃、山下さんは就職しつつも四期生オーディションに応募というタイミングでしたよね。

山下:1年前は会社の研修期間でしたが、その間にも審査がどんどん進んでいくというタイミングで、研修の勉強もしないといけないけどオーディションで何を披露するかも考えなくちゃいけなくて。会社に入ることで新しい自分に出会えるんではないかと一歩踏み出してはいたんですけど、叶わないかもしれない自分の夢にも賭けてみたいという、慌ただしかったんですけどすごく楽しかった思い出があります。退職するときも職場の方に「頑張ってね!」と応援していただけたので、その背中を押してくださった言葉を胸に、今も頑張っています。

──この半年間で新しい自分を見つけられましたか?

山下:自分は思っていたよりも弱いんだなと気づきました。未熟さもたくさん見つけて、以前よりも涙を流すことが増えましたが、今は弱さを知れたことが成長へつながるはずだとポジティブに捉えています。

──四期生の中で自分の役割についてはどう思いますか?

山下:自分的にはすごく平和主義といいますか、みんな仲良しというのが大好きなので、相談される側になることが多いかもしれません。例えば、ほかのメンバーの前では涙を流さない子が、私の前では涙を流してくれたりする機会も増えていて。そう考えると、以前よりも仲が深まってきているのかなとうれしいですし、みんなの心の拠り所になれているのではないかな、なれていたらいいなと思っています。

──新曲「シーラカンス」のお話も聞かせてください。インパクトの強いタイトルの楽曲ですね。

山下:シーラカンスという言葉は知っていたんですけど、どういったものかは知らなかったので、最初はその言葉の響きによる不思議さがあって。でも、あとから調べたら幻の深海魚という、すごく特別なものという深い意味があったので、私たちも聴いた皆さんに特別な存在だと感じていただけるような曲になったらいいなと思いました。

──メロディや歌詞はいかがでしたか?

山下:歌詞が大好きで、初めて読んだときに感動したほどです。ストーリー性がある歌詞で情景を浮かべやすいので、パフォーマンスにもその気持ちを乗せて表情を作りやすいのかなと思って。メロディや歌詞で特に耳に残るのは、サビのところです。音程もすごく耳に残りやすくて、歌詞も儚さがありますし。私たちが初めていただいた「ブルーベリー&ラズベリー」は初々しい失恋の曲でしたが、今回はそこに儚さや大人っぽさがプラスされて難易度が上がっているので、ここでしっかりレベルアップできたら「四期生の『シーラカンス』最高だね!」と思っていただける方が増えるはずなので、ここは見せ場かなと思います。

──活動やプライベートを通して、今後挑戦してみたいことはありますか?

山下:まず、個人的な目標としてはお料理ができるようになること。もうすぐ20歳になるので、もうちょっと大人らしくお料理ができるようになって、みんなに振る舞いたいなと思います。あと、私は喋ることが好きなんですけど、滑舌がよくなかったり語彙力が足りないので、そこを改善させていつか声関係のお仕事もしてみたくて。実は以前、自分の声がコンプレックスだったんですけど、日向坂46の活動を始めてからおひさまの皆さんに「ハスキーでいいよね」と褒めていただくことが何度かあったんです。なので、この声を自分の個性だと思って、活かしていきたいと思います。

インタビュー/西廣智一