撮影:三瓶康友

──ソロでのグラビア撮影はまだ経験が少ないとのことですが、今回やってみていかがでしたか?

小西:カメラの前でなかなか素が出せなくて。「自然体で」と言われても意識しすぎてしまって、難しいんだなと感じました。そもそもカメラで撮られること自体、日向坂46加入前はその場から逃げるような人間でしたし、加入してすぐの撮影でも笑顔が不自然で口角が震えちゃいましたし。動画の撮影も同時にあって、頭が回らなくてよく話せませんでしたし……でも、当時と今日を比べたら「少しずつカメラに慣れてきている」とも感じました。

──でも、YouTubeのドキュメンタリー映像ではしっかり話せていましたよ。

小西:時と場合によるのかもしれないです(笑)。「どうでしたか?」と言われるとなかなか言葉が出てこないのに、「エピソードを語ってください」と指定されたら出てくるのかもしれないです。あと、神戸という住み慣れた土地だったので、それも大きかったのかもしれません。

──故郷を離れてしばらく経ちますが、東京での生活には慣れましたか?

小西:東京は神戸と違った良さがあって、毎日楽しいです。いろんなものがあってどこに行くか迷うけど、そのぶんお休みの日は行きたいところがありすぎて足りひんってくらい出かけています。その一方で、田舎でもない都会でもない神戸の空気がすごく恋しくもなります。

──この活動を通して、自分の意外な一面って見つけられましたか?

小西:自分では思ったことがなかったんですが、面白キャラって言われることが増えました。ずっと関西でお笑いに触れてきたからなんですかね。日常生活でも大体ボケてばかりですし(笑)。東京に来て、そういう文化の違いを初めて感じました。

──そういう関東の文化に影響されることは?

小西:ないです(笑)。関西の色が強すぎて、関西弁も全然消える気がしないですし。よく上京すると標準語になってしまう方もいると思うんですが、私の場合は直る気もしないです(笑)。

──この半年間で、特に印象的だった日向坂46の活動は?

小西:やっぱりライブです。ステージに立って歌い踊ることはアイドルの本業といいますか、私もずっと憧れていたことだったので、それができて素直にうれしいですし、たまに「自分、なんで憧れていたことが今できているんだろう?」と不思議に思うこともあるくらい。しかも、あんなに大きなステージに立てることは先輩方のおかげですし、ライブを観に来てくれるおひさまの皆さんのおかげです。感謝しかありません。

──『おもてなし会』では「こんなに好きになっちゃっていいの?」でセンターも務めました。

小西:ライブでは毎回必ず披露するという曲ではないですが、「こん好き」って大好きな方たくさんいらっしゃると思うんです。だからこそ、しっかりやらないとダメだと思って、小坂(菜緒)さんの動画をいっぱい観て研究しました。そのうえで自分なりに解釈して、先輩方のパフォーマンスで刺さったところを自分なりに取り入れながら、自分らしい表現しようと頑張りました。

──新曲「シーラカンス」についても教えてください。

小西:前回の「ブルーベリー&ラズベリー」もすごくインパクトの強いタイトルだったんですけど、まさかまさかの「シーラカンス」。まったく想像できないタイトルでした。でも、すごく素敵な歌詞とメロディなので、このインパクトのあるタイトルとともに曲が広まってほしいなと思っています。

──MVで印象に残っていることは?

小西:イントロの振り付けなんですが、振付師さんに「みんなは天使なんだよ!」と言われて。天使の羽がバラバラに散るように、私たち12人もバラバラの方向を向いているんだけど、途中でみんなが同じ方向を向いて進むんです。そういうストーリーが詰まった振り付けになっているので、そこが個人的には注目ポイントです。

──この先、活動を通じて挑戦してみたいことは何かありますか?

小西:演技にも興味があります。まだしたことはないんですけど、ドラマとかで役に入る込む感覚が未知すぎて。「自分じゃない人を演じるのってどんな感じなんやろう?」という好奇心があるので、いつか挑戦してみたいです。

──では、どういう役を演じてみたいですか?

小西:陽キャな役はちょっと自信ないです(笑)。でも、極端に振り切っていたら、自分とは別人として演じられるかもしれません。

インタビュー/西廣智一